組織状態がいい中で “あえて” 行動指針を策定したワケ

Voicyカンパニークリエイターの”みのりー”こと水橋美の里です。
この度、VoicyはMission・Vision・Value(VoicyMind)に加え、行動指針を新たに制定しました。私たちがどんなことを考え、どんな思いを持ち、このタイミングで行動指針を作成したのかをこの記事でお伝えします。

なぜ今行動指針を策定するのか


Voicyは2018年からMission・Vision・Value(VoicyMind)を掲げていますが、2020年頃まではこのMVVの浸透率が悪く、エンゲージメントや離職率にも影響していたため、会社として重点項目と認識し改善に努めました。 その結果もあり、2021年にはスコアが大きく改善。半年に1度行っている人事アンケートの最新スコアでは、MVVへの共感性は5段階評価中4以上が90%を超える高い水準となり、エンゲージメントサーベイでは、モチベーションクラウドの評価はAAA、wevoxのスコアは83と高評価で、離職率も大きく改善しました。
ではなぜこのような状態のいいタイミングで、行動指針を新規に作成しようと思ったのでしょうか?
それは当時50名の壁が近づく中で(本記事作成の2022年6月現在は突破)、Value(VoicyMind)が抽象的であるが故に、社員数の増加に伴い、評価すべき行動や模範的な行動の解釈に差が出始めており、非常に小さな問題でしたが、いくつか煙が立ち始めていたことが理由です。 当時は大きな問題に発展するようなレベルではありませんでしたが、組織状態のいいタイミングだからこそ、50名の壁で課題になりそうな障害に対して先手を打ちたく、その解決策として考案されたのが行動指針の策定でした。

行動指針完成までの経緯


行動指針策定プロジェクトが立ち上がったのは、2021年2月。 以前ご紹介したクロスファンクショナルチームに手を挙げてくれたメンバーからプロジェクトチームを発足し、各自の日常業務の合間を縫って議論を重ね、行動指針の完成までにはおよそ10ヶ月の期間を要しました。
  1. MVVの理解や建て付けの検討。本当に行動指針が必要かから協議。
  1. 今の組織に必要と思うことや課題の発散を、ワークショップで実施。
  1. 代表緒方と人事勝村でブレストした人事ポリシーとのすり合わせ。
  1. 初稿完成。緒方や執行リーダーに提出し、代表者がプレゼン・協議。
  1. 受けた指摘を元に再度ブレスト。最終案を完成させ、経営会議に稟議をあげる。
  1. 文章をクリエイティブに落としたり、浸透施策を協議する。
大枠の流れは上記ですが、特に大変だったのは、④の経営メンバーとのすり合わせ。半年もの期間を経て7月末にボトムアップ型で完成した初稿の行動指針でしたが、緒方やリーダー陣からは「Voicyらしさや力強さが足りない。分かりづらく、行動もイメージできない」と厳しいフィードバックを受け、「0から考え直して」くらいの勢いで差し戻し。。。
ただ前向きなメンバーたちは、改めて行動指針が何のためにあるかから話し合い、Mission・Visionのイメージの言語化を行ってから意見の発散やまとめをやり直すことにより、遂に2021年11月末に行動指針が完成。
4ヶ月前の草案よりも格段と解像度が上がり、初稿12だった行動指針数は14に増え、全員が納得できる私たちらしい行動指針が出来上がりました。

社員への届け方もひと工夫


完成後、社内浸透のための第一歩として、12月の全社MTGにて行動指針を全社員に共有しました。ここでは緒方や人事からおろすのではなく、作成したメンバー全員で思いと共に伝えることで、社員に熱量を一緒に届ける工夫をしました。
社員に受け入れられるか不安な中の発表でしたが、発表を聞いた社員からは、
  • ただ行動指針を考えたのではなく、概念から長い時間をかけてくれたことが分かったので、伝わるものが大きかった。これからこの行動指針を今のMVVのように自分たちのベースにしていきたい。
  • 判断軸になるような具体性があり良かった。今回の取り組みは将来的に大きなことだと思った。
などの声が上がり、一安心しました。
また、14もの行動指針をこれだけで理解してもらうことは難しいため、社内限定放送で音声配信を行い、より詳しく思いを伝えることに。プロジェクトに関わったメンバーが、一つ一つの行動指針の説明、この行動指針ができた理由、具体例について説明し、メンバーからはさらに共感度が高まったという声が多く出ました。
これは入社時のオンボーディングにも組み込まれることになり、新入社員の早期キャッチアップにも役立っています。

実際にできた行動指針はこちら


策定前に想定していた指針数よりもかなり増えた、14の行動指針。 社内に共有されたイラストと指針の内容はこちらです。

おわりに


今回の行動指針は、クロスファンクショナルチームに手を挙げてくれたメンバーと共にボトムアップで作成しました。この行動指針でずっと走るわけではなく、組織のフェーズや、会社の方向性が変わったタイミングでまたクロスファンクショナルチームのメンバーと共に見直しをし、都度アップデートしていきたいと考えています。
「社員への届け方もひと工夫」でご紹介したもの以外でも、この行動指針を浸透させるために社内では様々な浸透施策を行っています。
Slackスタンプの作成や、ポスターの掲示、音声社内報、表彰。14の指針を全社に発表した直後は数が多い!という声もありましたが、行動指針を作成したメンバー、リーダーを中心に段々と日常会話でも行動指針のワードが使われるようになってきています。
行動指針の内容をもっと詳しく知りたい!と思った方は、ぜひVoicyの採用ページからご応募いただけますと幸いです。 一緒にこの行動指針をアップデートしていく仲間になりませんか?
 

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