【Voicy社内対談】クリエイター・エコノミーのシゴト #1|声のパーソナリティを見つけ育てる 〜Voicyパーソナリティサクセス〜
2022年6月22日、音声プラットフォームVoicyにて採用イベント「クリエイター・エコノミーのシゴト #1|声のパーソナリティを見つけ育てる 〜Voicyパーソナリティサクセス〜」をライブ配信でお届けしました。
「パーソナリティサクセス」という、恐らく日本でもVoicyにしかない職業。クリエイターエコノミーという言葉が生まれて久しいですが、アントレプレナーやインフルエンサーなど、個人で社会に表現や価値を届け、そこで経済圏を生み出している方と、音声コンテンツの分野で伴走し、サポートをしている仕事です。
本イベントでは、一般的にはカスタマーサクセスという分類にセグメントされてしまいますが、実際はCSという表現では違和感のある「パーソナリティサクセス」という「新しい職種」に対して現場で活躍するメンバーからリアルな声を聞くことで、具体的に私たちの仕事の魅力をお伝えしました。
<登壇者>・榎本 彩花(パーソナリティサクセス)_ 同志社大学卒業後、株式会社イノベーションにてBtoBマーケティング施策のコンサルティング営業や、オウンドメディアの編集長を経験。2019年1月、かねてよりリスナーコミュニティにて活動をしていた株式会社Voicyへ、パーソナリティサクセスとして入社。・渡部 源一郎(プロデューサー) テレビ制作会社にてディレクターに従事し、ドキュメンタリーや情報、バラエティ番組の演出を担当。その後モバイルに特化した動画ベンチャーへ転職し、YouTubeなどのプラットフォーム上で動画配信やライブコマースの企画制作を手掛ける。2020年12月にVoicyへ入社。<モデレーター>・勝村 泰久(執行役員) 東証一部上場の株式会社クイックにて営業部長や新規事業開発を経験後、HR divisionの責任者として採用や組織開発、制度設計などに携わる。2020年にVoicyに参画した後はVPoHRとして総務人事領域を管掌しつつ、メディア編成や事業開発も担当。2021年2月より執行役員に就任。
# 自慢をさせてください
(勝村)Voicyのメディアコンテンツチームでおくる採用イベント「クリエイター・エコノミーのシゴト」第一回目となります。今回は声のパーソナリティを見つけ育てる“パーソナリティサクセス”という仕事にフォーカスし、さまざまなお話をお届けしていきます。
一つ目のトークテーマは「#自慢をさせてください」ということで、まずはお二人に音声プラットフォームVoicyの魅力をアツく語ってほしいと思いますが、どうでしょうか。
(渡部)音声プラットフォームVoicyでは、パーソナリティ(音声配信者)の審査制を取っているため、集まってくださるパーソナリティや溜まっている音声コンテンツの質がとても高いんです。どのチャンネルを聴いても満足できるクオリティであることは、一番の自慢ポイントだと思いますね。
特にVoicyはキャリアやビジネス系のコンテンツが充実しています。今ちょうどコメントを頂きましたが、ちきりんさんもすごく面白い発信をしてくださっているパーソナリティです。現在起きている社会問題に対し、その原因や裏側を知れるような内容になっています。Voicyで発信できる音声コンテンツは1チャプターが10分枠となっているため、10分で収まるコンテンツを発信しているパーソナリティも多く、気軽に聴けるんです。
(榎本)Voicyパーソナリティはもちろん、リスナーからも「Voicyを聴き始めて人生が変わった。」という声がよく届きます。例えば、「転職やキャリアに関する放送を聴いて、自分もこのままじゃダメだと思い転職しました。」や「恋愛や家族関係に悩んでいましたが、放送から解決策が見つかって前に進めました。」などの声を頂くんです。すごく良いお話をしてくださるパーソナリティが集っているからこそ、それを聴いているリスナーの可能性も広がって、ちょっと人生が豊かになる。そんなきっかけを与えられるのが、Voicyの良さなのかなと思っています。
(勝村)えのちゃん(榎本)自身、Voicyから影響を受けたことはありますか?
(榎本)ありますね。私はVoicyに入社する一年ほど前からVoicyリスナーでして、当時キャリアや人間関係で悩んでいたんです。そんな中で、あやにーさんや澤円さんなどのお話を聴いて「こういうふうに人と向き合ったらいいんだ。」と、とても救われたんです。こういった経験から、Voicyへ入りたいという思いも強くなりました。
(勝村)今は動画配信サービスが主流だと思いますが、音声ならではの魅力ってあるのでしょうか。
(渡部)そうですね。音声の魅力ってよく「ながら聞きができる」なんて言われますが、正直それは動画配信サービスでも可能です。じゃあそれ以外でどこなのかと言うと、声は圧倒的に発している人のことが理解しやすいツールになっていると思います。Voicyのパーソナリティは多くの方が毎日のように発信してくださっていて、直接話しているわけではないですが会話しているような感覚になれたりするので、どんどんパーソナリティを理解し、信頼感や好感度に繋がるんです。
(榎本)音声だとそのパーソナリティの生活まで感じ取れますよね。収録している後ろでお子さんの泣き声が聞こえている様子をそのまま届けているのを聴くと、「あ、このパーソナリティって実在するんだな。」と(笑)。その人の人間味が伝わるのが魅力だと思います。
(渡部)イケハヤさんも、いつも山で鳥が鳴いてます。
(勝村)距離の近さやコンテンツの良さから、パーソナリティやリスナーの可能性を広げられるプラットフォームという点が、音声プラットフォームVoicyの良さなんですね。
# なぜVoicyへ入社したの?
(勝村)今回は採用イベントということで、Voicyで働くということを検討してくださっているリスナーの方もいると思うのですが、やはり気になるのはメンバーの転職動機だと思うんです。お二人がなぜVoicyへ入社したのか聞かせてください。
(榎本)私は元々Voicyリスナーだったというところが一番大きいです。前職はBtoB向けのWebマーケティング事業を行う会社だったため、領域の全く異なる転職となりました。ただいきなりVoicyへ飛び込んだわけではなく、最初はVoicyのリスナーが集まるコミュニティに所属していたんです。コミュニティの活動を通じて、Voicyの価値観や何を目指しているのかという世界観を理解し、そこへ共感したことで入社を決めたという経緯ですね。
(勝村)共感した価値観というのはどういうものだったんですか?
(榎本)一番共感したのは、“パーソナリティファースト”という言葉です。
(勝村)今も行動指針として、Voicy社内で大事にしている考えですね。
(榎本)Voicyが音声で社会を豊かにしていこうと思っても、大前提でパーソナリティが音声コンテンツを配信しない限りは実現できないため、「Voicy使っていて楽しい」「Voicyのおかげで人生がより面白くなった」など、パーソナリティのポジティブな体験に繋げていくことを大切にしています。その思想に共感しましたね。
(勝村)プラットフォームサービスをやっていると、誰かに寄り添うというよりは大衆に良い場所を提供したいと考える人も多いと思いますが、なぜパーソナリティファーストが良いと思ったんですか?
(榎本)もともとVoicyにアーカイブされているコンテンツの良さに惹かれていたところがあったので、パーソナリティがいないとそもそもそのコンテンツが生まれないという点から、パーソナリティに寄り添うことがしっくり来たのだと思います。
前職時代からWebマーケティングでコンテンツに携わる仕事をしてきた中で、良いコンテンツが生まれないことには、誰かの人生を変えるようなきっかけを与えることは難しいと思っていました。どうすれば今後も良いコンテンツが生まれていくのかを考えたときに、いつでもどこでも手軽に発信することができる音声プラットフォームで、そこから生まれたコンテンツがより大きな影響力を持つところに重要性を感じたんです。
(勝村)なるほど。誰もが使えるというプラットフォーム的な思考というよりは、メディア的な魅力といいますか、コンテンツに対する重要性を感じているんですね。ゲンさん(渡部)はどうでしょう?
(渡部)ぼくも最初のきっかけは榎本と同じで、元々Voicyリスナーであったことです。2018年頃から、イケハヤさんやはあちゅうさん、ロブ子とカニ美のおしゃべりハウスなどを聴いていて、漠然と「Voicyいいな」と思っていました。
それまでのキャリアはずっと映像関連で、テレビ局や映像制作会社にいたため、Voicyとは縁がないだろうと思っていたのですが、2020年の夏頃に映像系のキャリアでも応募することのできる募集を見つけたんです。そのときに一度話を聞いてみたいと思ってエントリーしたのが始まりですね。
(勝村)ゲンさんは昔からラジオもよく聴いていたんですよね。音声にも馴染みが深かった中で、なぜ映像系のキャリアを?
(渡部)ぼくが新卒のときはまだ「音声=ラジオ」の時代だったのですが、ラジオ局へ就職するというのはかなりマイナーな選択肢でした。エンタメに関わるならテレビ局がメインという感覚があったので、そのときは特に違和感なくテレビの世界へ入りましたね。
(勝村)ぼくたちテレビど真ん中世代ですもんね。フジテレビ最強時代ですよね。
(渡部)はい。自分はちょうどその時代のフジテレビにいました。めちゃイケやはねるのトびら、ネプリーグ、IQサプリなど。
(榎本)懐かしい!
(勝村)ゲンさんは当時「めざましテレビ」のディレクターですもんね。映像も音声も両方経験されてきた中で、どういった魅力の差があると思います?
(渡部)テレビにしても、最近の動画配信サービスにしても、映像があることの強さというか、コンテンツのダイナミックさは動画ならではの魅力だなと思います。反面、コンテンツや出演者など、より中身の部分をどれだけの人が気にしているのかは疑問が残りますね。ラジオや音声は自分自身昔から馴染みが深いですが、パーソナリティやラジオMCへの深い理解に繋がる感覚があります。
あと、ぼくがVoicyをいいなと思ったきっかけが、子育てや家事などのスキマ時間でもコンテンツを取り込めたことだったんです。1〜2時間のラジオ番組などは聴き切れずに消化不良になることもありましたが、Voicyは短尺のコンテンツが多く短時間でサクッと聴けるという利便性もあり、少しずつ聴く機会が増えていきました。
# パーソナリティサクセスってどんな仕事?
(勝村)ここからは、二人の仕事内容について聞いていきたいと思います。パーソナリティサクセスとはどんな仕事なのか、榎本さんから紹介をお願いします。
(榎本)はい。今パーソナリティサクセスは2チームに分かれていて、企画提案を通してパーソナリティのチャンネル開設までを押し進めるチームと、チャンネル開設後のパーソナリティをサポートしていくチームがあります。いま私がメインで担当をしているのは後者です。
具体的には、スムーズなチャンネル開設に繋げるためのオンボーディング対応や、継続的な音声発信を促進するための施策運用、音声発信にまつわるTipsの配信、スポンサーやプレミアムリスナーなど収益化のサポート、それからVoicyでは年に一度大型のトークイベントを開催しており、イベントの企画運営などもしています。
(勝村)広いですね(笑)。
(榎本)広いです。全部言ったか自信ないです(笑)。
(勝村)それを今はパーソナリティサクセス2名体制でやっているんですね。1,500名くらいパーソナリティがいるので、一人あたり750名くらい見ることになるのかな。
(榎本)単純計算するとそうなりますね。全パーソナリティに同様のサポートをすることは難しいですが、限られた時間の中でどうやったらパーソナリティ全員が一定レベルまでVoicyを活用できるかを考えながら仕事と向き合っています。
(勝村)配信時のサポートって、具体的にどのようなことをするんですか?
(榎本)ありがたいことにパーソナリティ数はどんどん増えているので、彼らが資料を見ればすぐに音声配信を始められる状態を整え、仕組み化しているところです。notionというツールを利用して資料をつくり、オンライン上でパーソナリティがいつでも情報を取得できるようにしています。
(勝村)パーソナリティによってITリテラシーの差があると思うのですが、オンラインツールの使用に馴染みのない方には個別で対応したりもするんですか?
(榎本)そうですね。放送タイトルの変え方や収録時の不具合など、お問い合わせ頂いたものには適宜対応しています。リソースが限られているので全員ではないですが、コンテンツへのフィードバックもしています。タイトルの付け方や話す内容などの細かなTipsを一対一でお伝えすることもあれば、全パーソナリティに対してメルマガを配信し、ご自身でブラッシュアップして頂けるような仕組みも取り入れています。中には継続が難しいパーソナリティもいますが、「あとちょっと工夫したら伸びるのにな…!」と思う方であれば、後押しの連絡をすることもありますね。
(勝村)積極的に音声配信を行っているパーソナリティへのサポートなどはしていますか?
(榎本)最近だと「Voicyトークカフェ」という、パーソナリティが気軽に対談できるようなライブ配信イベントをスタートしました。他にも、発信しているテーマが近いパーソナリティに対し、コラボ配信を提案させていただくこともありますね。イベント頻度は反響や他企画との兼ね合いもあり流動的なのですが、今月だとトークカフェを5回実施しました。今パーソナリティをサポートするチームは、私とえりりん(パーソナリティサクセス林)がメインで、兼任でゲンさんも入ってくれつつ、3名で企画や施策のアイデアブレストをしています。
(勝村)その他に、オウンドメディアやSNSの運用もやっていますよね。
(勝村)ありがとうございます。ではパーソナリティサクセスが2つに分かれているうちの、企画や編成編集を行うチームの仕事について、ゲンさんから共有してもらえますか?
(渡部)大きい仕事で言うと、トークテーマの企画です。音声プラットフォームVoicyを開くと、トップページのバナーに「#(ハッシュタグ)」で特集が組まれているのですが、この内容を考えています。今(2022年6月時点)だと「#Web3で世界はこう変わる」ですが、子育てや暮らし、キャリアなど、幅広いカテゴリでテーマを設定しています。トークテーマ企画を通して発信を促進するだけでなく、より多くの方にVoicyのパーソナリティになって頂けるような提案もしています。
#やりがいと課題
(勝村)パーソナリティサクセスとして、仕事の面白さややりがいはどのようなところですか?
(榎本)私はもともと「Voicyをもっと大きくしたい」「音声業界はもっと盛り上がる可能性がある」と、事業やビジョンにワクワクしながら入社しているので、Voicyのことを知っている人が増えたり、Voicyパーソナリティになりたいと言ってくれる人が増えたり、Voicyが大きくなっていることを実感する瞬間が一番楽しいですし、ワクワクします。今までだったら絶対にパーソナリティ応募来なかったでしょ!というような有名な方がチャンネル開設をしてくれたりすると、それまでの積み上げが生んだ結果だなと嬉しくなりますし、「やっててよかったな」と思うんですよね。
(勝村)この一年間でパーソナリティ数は2倍以上に増えてますもんね。Voicyの組織やプロダクトの成長を感じたときに、やりがいに繋がるんですね。ゲンさんはどうですか?
(渡部)ぼくは根底で「コンテンツが好き」なので、パーソナリティサクセスとして良いパーソナリティや面白い音声コンテンツを増やしていけることで、世の中に良いコンテンツが増えていくところにダイレクトに寄与している感覚を得られるときが一番うれしいです。パーソナリティに対してこちらからコンテンツの提案をすることもあるのですが、提案を受け入れてもらえて、それをパーソナリティが発信することでリスナーからも反響があったりするとすごく嬉しいんです。
企画編成という観点からのやりがいで言うと、例えばこの間「#ちょうどいい暮らし」というトークテーマを企画したんです。「いい暮らし」と言ってしまうと“映え”を意識してしまうと思いますが、あえて「ちょうどいい」を付けることで一人一人に合った暮らしの形を話して頂けると思ったんですよね。実際パーソナリティからは「このテーマだからこそ良かった」「話しやすかった」というふうに言って頂けました。パーソナリティの話しやすいテーマをぼくたちがキャッチアップして、トークテーマに込めた思いをパーソナリティに共有することで、テーマに沿ったコンテンツが発信される。直接コミュニケーションを取りながら進めているわけではないものの、感覚的にパーソナリティが良いコンテンツを発信できるトークテーマを設定できると嬉しいです。
(勝村)暮らしカテゴリのコンテンツは、そもそもづーさん(メディアプロデューサー石津)がトークテーマを企画する前はまだ少なかったですもんね。トークテーマを通して、Voicy上での新しい体験も提供できていますね。実はぼくも以前メディアチームに所属していたことがありましたが、もともと音声発信に前向きじゃなかった方でも、トークテーマ企画での発信を提案してみたらやってくれたりするのは嬉しかったですね。サポートチームに比べると少し営業的な要素にはなりますが、拡大していっている感覚を受けていました。
逆に、お二人がパーソナリティサクセスとして働いていて、つらいのはどういう部分ですか?
(榎本)そうですね、難しいですが、例えば、アプリの不具合が起きたときにフロントに立つのは私たちの役割です。でも、私たちにはすぐには直せない。ただ謝ることしかできないときは、個人との一対一のコミュニケーションということもあり、つらいなと思うこともあります。
あとチャンネル開設をしてくださったパーソナリティでも、Voicyに期待してくれていることと現実的な効果に乖離が起きてしまって、辞めてしまうこともあります。私たちとしては「ぜひご一緒したい!」という思いでコミュニケーションを取っているので、勝手に告白してフラれたような気持ちになりますね…。中には連絡しても返信がない方もいて、個人と向き合う仕事だからこそ、人間関係の難しさを感じます。でもこれはVoicy側からVoicyの魅力を適切に伝えきれていないことが原因なので、日々反省しつつ、どうやったら伝わるかを考えながら仕事をしています。
(渡部)ぼくはユーザーボリュームですかね。動画と比べると音声はまだまだユーザーボリュームが少ないですが、その人らしさが伝わる点は大きな魅力。Voicyパーソナリティは理解してくれている方が多いものの、やはり数字を気にする方も多いです。YouTubeで1万再生や、Twitterで1万いいね付いてインプレッション10万などの世界に比べると、Voicy内での数字はどうしても小さく見えるため、モチベーションが下がってしまうんですよね。チャンネル開設をしてくれるパーソナリティは、Voicy側としても「音声配信やってほしい!」と思う方ばかりなので、事前にぼくたちが期待値調整をし切れなくてチャーンに繋がってしまったりすると悔しさがあります。
(勝村)パーソナリティへの思いが強い分、発信してほしいけど叶わなかったときに、つらさや無力感を感じるんですね。
(榎本)音声は効果が出るまでに時間はかかりますが、長く続けることでリスナーがコミュニティ化していくんです。これは経験してもらわないと、その効果を伝えるのはなかなか難しい部分です。事例を見せたとしても、自分に置き換えるとイメージしづらかったりもしますし。もちろん一人で喋るのってすごく難しいので、やってみて自分には合わないなと思った方もいると思います。
(勝村)あと、お二人はもともとVoicyリスナーということで、休日でもVoicyのコンテンツを聴いていますよね。ぼくからすると“Voicyを聴く”という行為は仕事と感じてしまうので、そういうタイプの人はつらそうですね。
(渡部)そうですね。ぼくは入社前から一般リスナーとして聴いているので、もちろんVoicyの中で働くことは仕事ですが、Voicyのコンテンツを聴くこと自体は仕事感がないかも。
(榎本)え!私は結構仕事と紐付けちゃいますね。「この放送でこういうこと言ってたな」というのが全て次のアクションに繋がるので、休日にプライベートで聴いていても、つい「次このことについて連絡しよう」とか思ってしまいます。でもそこまで苦ではないかな。
# Q&A
(勝村)ここからは、リスナーの皆さんから頂いた質問に回答していきたいと思います。まずは、「ニュースやビジネスについて、どの程度の知識が必要ですか?経営者の方とかがパーソナリティに多いイメージなので心配です。」という質問が届いています。ニュースやビジネスに限らずパーソナリティの幅が広いですよね。どのくらい知っておかなければいけないでしょうか?
(渡部)無いよりあったほうがいいのは間違いないのですが、あまりに知らなすぎるとかでなければいいと思います。パーソナリティと話していて「このニュースについて、わかっていますか?」などと聞かれることはないです。利用提案をする際に、該当するカテゴリを網羅的に勉強することが苦じゃないような好奇心や体力があればいい気がします。
(榎本)うん。もちろん個人とのコミュニケーションにはなるので、その方が何に関心を持っているのかなど、最低限のことは事前にキャッチアップします。知らないことは沢山ある中でも、例えば「Web3とは何か」を理解しておく、とかはしていますね。あと自分の得意領域があれば、それを活かせるように担当を振り分けたりもします。
(勝村)「配信を継続できている方々には何か共通点があるのでしょうか。」という質問も来ています。
(渡部)あります!Voicyではデータを元に企画を組むことも多く、配信の頻度や回数、放送尺の長さなど様々な要素を見ているのですが、例えば配信の回数で言うと、多ければ多いほど継続しやすいんですね。おそらくジムに通う、英会話を習う、などと共通する部分もあるのかなと思っていて、そういった業界も参考にしながら続けてもらうための施策を考えていたりします。継続することの効果を理解していることもそうですが、やはり楽しくないと続かないとは思いますね。
(榎本)「楽しい」はもう少し因数分解できる気がしていて、「一人で喋ることがとことん好きで、面白いことを発信したい!」みたいな方は、たとえリスナーが聴いてなくとも続けると思うんですよ。逆に音声配信に苦手意識がある方でも、2〜3人でもコアなリスナーが聴き続けていることがモチベーションに繋がり、「もうちょっと頑張ろう」と継続できるケースもあります。継続の原動力は、パーソナリティによってかなり異なりますね。
(勝村)ありがとうございます。続いて、「企画の話もありましたが、パーソナリティ候補はどのようにして、探すのでしょうか。」という質問。こちらはどうでしょうか?
(渡部)Voicyは「探す」と言っても、「発掘する」という感じではないですね。どちらかというと領域の第一人者のような方や「このテーマだったらこの人だよね。」という方に対して、直球で当たっていくケースが今は多いと思います。
(勝村)確かに。Voicyから利用提案をしているパーソナリティだと、第一人者のような方はもちろん、変化球であっても「この領域には詳しい」という方が今はターゲットになっていますね。応募の場合はプラスアルファで、音声配信に対する熱量などを見るんですかね?
(榎本)熱量もそうですし、ファンの方々とどのようなコミュニケーションを取っているのかなども見たりします。
(勝村)なるほど。「チームメンバーの共通点ってありますか?」という質問も来ていますね。
(榎本)「人が好き」じゃないですか?これは大きい気がします。人に興味のない方だと、そもそもVoicyを聴き続けられないと思うんですよね。人への興味やホスピタリティがあるところは共通点として持っていると思います。
(勝村)「人が好き」「誰かのために何かやってあげたい」のようなメンバーは、Voicy社全体としても多いかもしれないですね。逆に合わない人っていますか?
(渡部)うーん。「人に貢献したい」「誰かが喜ぶところを見たい」というよりも、自分軸のほうが重要な方ですかね。
(榎本)「成長したい」とか。
(渡部)うん。成長したい気持ちはもちろん良いと思うのですが、自分のことだけでなく、それを周りに伝播させられるかが大事なのかなと思います。
(勝村)では最後に、お二人が一緒に働きたいと思うひとを教えてください。
(渡部)はい。Voicyや音声が好きだったり、音声の可能性を感じてくれている人がいいのかなと思います。というのも、まだVoicyは一体感を持って事業を押し進めていかないといけないフェーズなので、プロダクトや事業への共感や関心があるほうが、既存メンバーとの温度感も合うのかなと。
(榎本)私も被ってしまいますが、Voicyを聴くのが好きというのは大事だなと思っています。特にこのパーソナリティサクセスという職種は、Voicy上のコンテンツを聴き、パーソナリティの興味関心を拾ってきて企画をすることも多いので、逆にVoicy聴けない人にはつらい仕事かなと思いますね。
(勝村)ぼくは、アプリのダウンロードもせずに入社を決めましたけどね(笑)。ただ、パーソナリティサクセスは音声を聴き続けないといけない仕事ではあるので、選考中に「音声聴いてみてください。」と伝えたところ、「音声を聴き続けることがつらかった」と辞退した方もいましたね。あとVoicyはスタートアップなので、安定性を求める方よりも、プロダクトのために何でもやるというような気概がないとマッチしないかもしれません。
(榎本)確かに。土日もパーソナリティの方々から連絡来ますもんね。やはりスピード感は譲れないので、対応が発生する場合もあります。
(勝村)そうですよね。今日の採用イベントは音声でのライブ配信でしたが、今は50名ほどのリスナーがいらっしゃって、累計だと82名の方に聴いて頂けたようです。皆さん、ありがとうございました。
▼ 当日の音声はこちらからお聴きいただけます。